知らないと危険?!「ロコモティブシンドローム」とは?

2016年11月28日(月)

皆さんは、「健康寿命」という言葉を知っていますか?

 

健康寿命とは、「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のこと」を言い、健康寿命と平均寿命の差は、なんと男性で9年、女性で12年です。
 
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ここ数年、平均寿命は延びたと言われていますが、誰もが健康的に自立した生活ができているわけではなく、寝たきりの生活や介護が必要な生活を送っている方もいるのが現状です。
 
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いつまでも健康で自立した生活を送れるように、今回は“ロコモティブシンドローム(運動器症候群)”の予防についてご紹介致します!!

 

私たちの身体は何歳まで元気に動かせるの?

 

骨量と筋肉量は20代~30代でピークに達します。骨や筋肉は、適度な運動で刺激を与え、適切な栄養を摂ることで、強く丈夫に維持されます。しかし、何もしなければ次第に弱っていき、40代~50代で身体の衰えを感じやすくなり、60代以降になると、思うように動けない身体になってしまう可能性があります。
 
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ロコモティブシンドロームって?

 

日本語で「運動器症候群」のことです。骨・関節・筋肉などの運動器の障害によって、立つ・歩くといった移動機能が低下してきている状態を指します。ロコモとは、生活に人の介助が必要になる深刻な状態だけでなく、運動器が衰えるリスクが高まり始めた状態も広く含んでいます。つまずきやすくなったり、膝が痛くなったりするのはロコモが始まっているからなのです。

 

ロコモの対策をすれば、「運動器の健康」を手に入れることができ、より長く自立した生活を送れます!!

 

主な原因は?

 

ロコモの主な原因として、
①関節・椎間板(ついかんばん)の変性
②骨の脆弱化(ぜいじゃくか)
③筋・神経の機能低下
があります。関節、脊椎(せきつい)、骨、筋肉、神経は身体の中で1つのネットワークを作っています。そのネットワークがうまく働くことによって人は歩けるようになっているのです。これがうまく働かないと立つ・歩くといった移動の機能が低下することになります。

 
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この症状があったらロコモ!?代表的な三大疾患

 

(1)変形性膝関節症:しゃがみこみがつらい、正座ができないといった、深く曲げる動作に関する障害や、小走りが出来ない、階段の昇降ががつらいといった歩行に関する障害があります。
 
(2)腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう):腰から足にかけて痛みやしびれの強いタイプと、両側の足や会陰(えいん)部のしびれがつよいタイプがあります。
 
(3)骨粗鬆症(こつそしょうしょう):骨の量が減少したり質が低下したりして、力学的に弱くなり、骨折の危険が高くなる状態のことをいい、背骨、足の付け根、手首、肩は特に骨折しやすい部分になります。

 

もしかしたらあなたもロコモかもしれない!?簡単ロコモ診断

 

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どれか一つでも当てはまったらロコモの可能性が…

 

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■食事編

健康に生きるためや運動器の機能を保つためには、正しい食事を摂ることが大切です。

正しい食事とは、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの五大栄養素を3食の中でバランスよく摂ることをいいます。毎食バランスの良い食事をするのが難しい場合には、1日、あるいは1週間の食事のなかでトータルで調整するように工夫するとよいでしょう。

 

●骨を強くするための食事kenko30-008

骨を強くするためにはカルシウム、たんぱく質、ビタミンD、ビタミンKが必要です。日本人には、カルシウムが不足しがちですが、1日700~800mgを摂ると必要な分を補うことができ、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防になります。たんぱく質は主に、肉、魚、牛乳、大豆などに含まれており、骨を作るのに大切な材料です。ビタミンDは、魚やきのこ類に含まれており、カルシウムの吸収を高める働きがあります。ビタミンKは、納豆や青菜に含まれており、骨の形成や骨質を維持する働きがあります。

 

ポイント

食塩やカフェインを摂りすぎるとカルシウムが尿に排出されるのを促すので注意しましょう!また、骨の健康を保つために、加工食品やコーヒー、塩分の摂りすぎにも気を付けましょう。

 

●筋肉を強くするための食事 kenko30-014

食事をきちんと摂らなければ、いくら運動をしていても、エネルギー不足で痩せて筋肉の量が減ってしまいます。筋肉の量を増やし、筋力を高めるために、最も大切な栄養素はたんぱく質ですが、エネルギー源となる炭水化物や脂質もしっかり摂ることが大切です。また、たんぱく質は約20種類のアミノ酸から成り立ちますが、「必須アミノ酸」と言われる9つのアミノ酸は、食品から摂らなければなりません。

 

ポイント

ビタミンB₆はたんぱく質の分解や合成を促進します。ビタミンB₆は主に、マグロの赤身やカツオ、赤ピーマン、キウイ、バナナなどに多く含まれているのでこれらの食品と一緒にたんぱく質を摂ると良いでしょう。筋肉の量は20歳をピークに加齢に伴い減少していきます。筋肉の減少を予防するためにも、食事と運動のバランスを保っていきましょう。

 

■運動編 ロコモーショントレーニング(ロコトレ)

ロコトレとは、ロコモの予防、改善を目的とした運動のことです。「一人で歩けること」「転ばないこと」を目標に、怪我のないようチャレンジしましょう。
 
●スクワット 歩行能力に必要な筋肉を鍛える

イスに腰をかけ膝に両手をつき、腰を浮かすような動作を繰り返す。両手をそれぞれの膝の上にのせ両手で膝を押しつけるようにしながら、身体を前に倒しながら立ち上がると、力が入りやすくなる。
 
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●足上げ下げ運動 大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛える

仰向けに寝て、片方の膝を曲げる。もう片方の膝は伸ばしたままで、床から10cmの高さまで上げ、5秒キープ。その後はゆっくりと下ろす。左右の足10回ずつ行う。
 
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●腰伸び 腰の痛みを緩和する

仰向けの姿勢で寝る。両膝を曲げ、両手で膝を抱え胸に引き寄せ、腰とお尻を伸ばす。ここで10秒キープ。その後、ゆっくりと元の姿勢に戻す。これを1~3回繰り返す。

 
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●背中反らし 背中の痛みを緩和する

両肘、両膝を床につけて、うつ伏せになる。お腹を床につけるように下げ、腰と背中を反らす。ここで10~20秒キープ。息を止めないようにするのがポイント!!
 
GIFアニメーションです
 
まとめ  
自分はもうロコトレをしても手遅れなのではないかと思った方!そんなことはありません!
人の身体には、自身を修復しようとする働きがあるため、自分にあったロコトレを始めれば、効果を得る事がおおいに期待できます。
健康で元気な未来のために、今日からロコトレを始めましょう!


この記事の投稿者

mitsuyasu
mitsuyasu
ステラ漢方のホームページ、ステラ広場(コラム)のデザイン担当。 お役に立てる情報をWEBを通して発信していきます♪
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