あなたの検査値は、どうなっていますか?コレステロールと中性脂肪

2016年8月1日(月)

最近、よく耳にする「コレステロール」と「中性脂肪」。なんと日本人の3分の1が基準値を上回っているそうです。

あなたの健康診断の検査値はいかがでしたか?今回は、知っているようで知らないこの2つについてご紹介致します!

 

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コレステロールって何?

「コレステロール」と聞くと、“血液をドロドロにする悪者“だと思われがちですが、実は、体にとってなくてはならないものです。それは、体を構成する約60兆個もある細胞を包む「細胞膜」を作る材料だからです。また、副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどの「ホルモン」、食べ物の消化・吸収を助ける消化液の一種である「胆汁酸」などの材料にもなります。コレステロールは、全体の約2~3割が食べ物から取り入れられ、残りの約7~8割が体内(主に肝臓)で合成されます。

 

LDL(悪玉)とHDL(善玉)はどう違うの?

コレステロールには2種類あり、LDLコレステロールとHDLコレステロールと呼ばれています。LDLは肝臓で作られたコレステロールを体中の細胞へ運ぶ役割を担い、HDLは体中の細胞内にたまった過剰なコレステロールを肝臓に戻す役割を担っています。LDLコレステロールは、増えすぎると、血管の内側に大量のコレステロールが蓄積されるため、「悪玉」コレステロールと呼ばれています。一方、HDLコレステロールは、血管にたまった余分なコレステロールを回収するので、「善玉」コレステロールと呼ばれています。

 

中性脂肪って何?

「中性脂肪」は、私たちが毎日活動するための重要なエネルギー源です。中性脂肪は、食事でとった糖質や脂質を材料にして、肝臓で合成され、筋肉などでエネルギーとして使われます。その時、余った中性脂肪は、「体脂肪」として皮下や内臓の周りに蓄積されます。そして、必要に応じて分解され、再びエネルギーとして利用されます。

 

数値で見る体の状態

 

LDLコレステロール値が高い…血液中のLDLコレステロールの量が多い状態。余分なコレステロールの回収が間に合わず、血管壁が厚くなり、血管が狭くなる。

中性脂肪値が高い… 中性脂肪が多い状態。通常のLDLコレステロールより血管壁に沈着しやすい、小さな「超悪玉(小型LDL)コレステロール」が増え、動脈硬化が早まる。

HDLコレステロール値が低い… HDLコレステロールが少ない状態。血管壁に余分なコレステロールが溜まりやすくなり、動脈硬化を早める原因になる。

 

LDLコレステロール値や中性脂肪値が高い状態が続くと…

 

 脂質異常症(高脂血症)を引き起こす!!

*脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が多すぎたり、HDLコレステロール が少ない状態です。

 

LDLコレステロール・中性脂肪を減らす食事

 

LDLコレステロール・中性脂肪を減らすための第一歩は、食事の見直しです。何が摂りすぎで、何が不足しているかを知り、栄養バランスのとれた食事を目指しましょう。

 

まずは食生活をチェック!

□お腹がいっぱいにならないと食べた気がしない

□まぐろは赤身よりトロ、カツはヒレよりロースなど、脂っこい方をよく食べる

□野菜や海藻類をほとんど食べない日がある

□水やお茶より、ジュースや缶コーヒーなどをよく飲む

□魚料理よりも肉料理を食べるほうが多い

□濃い味つけが好きで、醤油・ソース・マヨネーズ・ケチャップなどの調味料をたくさん使う

□煮物・焼き物・蒸し物より、フライや炒め物が好き

□お菓子やパンなどを食事の代わりにすることがある

 

思い当たる項目が多いほど、コレステロールや中性脂肪を増やす食事をしていると言えます。

 

<コレステロールを多く含む食品>

 

コレステロールの摂取は、1日300mg以下に抑えましょう。

卵は2日に1コが目安。卵を使った加工品にも注意!

鶏卵……M玉1コ(約50g)→210mg

 

動物性脂肪のものは、高コレステロール!

牛乳……150ml→18 mg

プロセスチーズ……1切れ25g→20mg

クリーム(乳脂肪45%)1/4カップ(50g) →60mg

 

白い部分が多い肉は、高コレステロール!

鶏むね肉(皮付き)……1枚(230g) →182mg

鶏もも肉(皮付き)……1枚(210g)→206mg

豚レバー……100g→250mg

牛レバー(薄切り)……5切れ(100g) →240mg

 

魚卵や内臓ごと食べる小魚、子持ちの魚は高コレステロール!

うなぎ(白焼き)……1串(100g) →220mg

たらこ……50g→175mg

イクラ……大さじ1(25g) →120mg

やりいか……1杯(200g・正味150g) →480mg

するめいか……1杯(150g・正味113g) →305mg

 

LDLコレステロール・中性脂肪を下げる食事【8ヶ条】

 

食事8ヶ条 その1

魚の脂は逃さない!

魚にはDHAやEPAという不飽和脂肪酸が多く含まれています。これらは、LDLコレステロールや中性脂肪が必要以上に作られるのを防ぎます。特に、青魚に多く含まれています。

 

食事8ヶ条 その2

大豆製品を1日1皿食べる!

大豆のたんぱく質や脂質は、LDLコレステロールや中性脂肪を減らすだけでなく、HDLコレステロールを増やす働きがあります。

 

食事8ヶ条 その3

脂の少ない肉を選ぶ!

肉の脂にはLDLコレステロールを増やす飽和脂肪酸が多く含まれています。牛肉や豚肉は、脂肪の多いバラやロースよりも、極力、脂肪の少ないヒレ肉やもも肉などを選びましょう。

 

食事8ヶ条 その4

肉の脂は極力減らす!

脂の多い肉は、下処理で脂身を取り除いておきましょう。調理のときには、網焼きにする、茹でる、蒸すなどして脂肪分を減らしましょう。また、フライパンや鉄板で焼くときも、なるべく調理用の油を使わずに、肉自体の脂を使うようにしましょう。

 

食事8ヶ条 その5

食物繊維を摂る!

食物繊維は、腸内でコレステロールや脂肪分を包み込み、体外に排出してくれます。1日25g(ゴボウで言うと8本分)を目安に、野菜や海藻類、豆類、果物などを積極的に摂りましょう。

 

食事8ヶ条 その6

抗酸化食品を摂る!

体内の活性酸素(物質を酸化させる酸素)によって、LDLコレステロールが酸化されると血管壁に沈着しやすくなり、動脈硬化が進行します。抗酸化作用の強い緑黄色野菜を積極的に摂りましょう。

 

食事8ヶ条 その7

植物油を上手に使う!

動物性脂肪であるバターやラードには、LDLコレステロールを増やす「飽和脂肪酸」が多く含まれています。オリーブ油やサフラワー油(ベニバナ油)などの植物性油にはLDLコレステロールを減らす「不飽和脂肪酸」が多く含まれています。調理のときには、動物性脂肪よりも植物油を使いましょう。

 

食事8ヶ条 その8

油脂類は控えめに!

サラダ油やバター、マヨネーズなどの油脂類は高エネルギーなので、とりすぎないように注意しましょう。1日20g以内、小さじ5杯を目安に、調理にはきちんと量って使うことが大切です。

 


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mitsuyasu
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ステラ漢方のホームページ、ステラ広場(コラム)のデザイン担当。 お役に立てる情報をWEBを通して発信していきます♪
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